ガジェットロン・サウンズは、ガジェット楽器に特化したネットレーベルです。
これまで、電子音楽を作るには大きな筐体のシンセサイザーやリズムマシンをいくつも使う必要がありましたが、技術の向上によって楽器メーカーや個人が手軽なハードウェア機材を小さく安価に作る傾向が広まってきています。音楽制作用のソフトウェアも実に様々なものがリリースされ、スマートフォンやニンテンドーDSが1台あれば立派な音楽制作が可能となり、誰でも興味さえあれば広く手軽に音楽を楽しめるようになりました。PCでDAW＋VSTiを駆使せずとも質の高い音楽を制作出来たり、かたや原点回帰的に、玩具扱いされているチープな機材を用いてエキサイティングな再発見を提示するユニークな音楽も数多作られています。

Nintendo DS/3DSを音楽制作ツールとして日頃よく使うガジェットロン・サウンズの中の人々は、この「ガジェット楽器で作る音楽の面白さ、自由さ、可能性」に着目し、そうした音楽の数々を自ら制作したり、秀でたガジェット楽器使いの作品を広くネット上で伝播する一助になればと考え、このネットレーベルを立ち上げるに至りました。
今のところ、何処から何処までをガジェット楽器として扱うかは明確に定義していませんが、大雑把な括りとしては、非PC／非DAW／モバイル楽器／NDS（DS-10,M01,rytmix,M-06など）／カシオトーン／ポータサウンド／トイシンセ／自作電子楽器／サーキットベンディング／特殊な演奏デヴァイス（TENORI-ONなど）／電池駆動／チープな音源縛り、といったキーワードに適する音楽やアーティストを対象にしています。

ガジェットロン・サウンズは「ハブ」をもう一つの特色としています。
ガジェット楽器を使って音楽活動を展開するアーティストはネット上に沢山存在しているものの、ガジェット楽器という括りそのもので展開するサイトやレーベルは少なく、ガジェット楽器使い各々が1曲ずつYouTubeやニコニコ動画、SoundCloudやBandcampといった複数の配信サービス上で公開している為に散逸した状態にあると言えます。
ガジェットロン・サウンズでは、そうした現状を多少なりともネット上で収斂させたいと考え、レーベルとして配信することと同時に、当サイトに掲載ならびに紹介させて頂く形を取る一種のハブ（hub）として展開していこうと考えています。つまり、必ずしも当レーベル所属として出す必要は無く、既にデジタルEPやアルバムとして配信している作品を（当レーベルをチャネルの一つとして）出せるような形式でもある、ということです。最初の段階では我々自身が楽曲を作りつつ、現在我々の知る素晴らしいガジェット楽器使いの作品を併せてリリースしていく方針で、募集は体制が安定し次第行う予定です。

ガジェットロン・サウンズはより音楽を深く受け取れるようなガイドをします。
ガジェット楽器を使うことそのものが、聴き手に一定の前提や解釈（機材の制約がある上でどのような技術で表現するかということ、DAWとは根本的に方向性が異なることなど）を要する節があり、えてしてこれがある種の壁となって、より多くのリスナーに届きにくくなっている事実もまたあります。そこでガジェットロン・サウンズでは、あるガジェット楽器による作品に対してどのような背景があり、どのような点で技術的・音楽的に面白かったり秀でたりしているのか、を敢えてライナーノーツ的に記述することにより、リスナーが積極的に聴いて楽しむ為の一助となるようスポットを当てていきたいと考えています。

ガジェット楽器による音楽がより広く楽しいものになることを目指して。

2013.05.10    GIZMODO JAPANさんに記事にして頂きました。 2013.05.10    Kotaku JAPANさんに記事にして頂きました。 2013.05.01    ELECTRIBE LIFEさんに記事にして頂きました。 2014.08.29    DETUNE公式ライヴイベントOscilloscope Fridayで、RangChang、Ron Ishiyama、他一名が出演しました。 2014.10.26    DETUNE公式コンピKORG DSN-12 Super Users Official Compilationに、ttkk、Ron Ishiyama、他一名が参加しました。